レビュー第一弾 世界のビルケン

「機能性3/4インソールの世界」シリーズとして前回、ハーフインソール(3/4インソール)の基本的な概要を紹介いたしました。

これからは実際に使用してのレビューも紹介したいと思います。是非ご自身に合うインソールが見つかるといいですね。

■世界的に有名なBirkenstock

日本でも有名なビルケンストック(以降ビルケンと略す)ですが、足の健康に対する黒船的な存在で、ビルケンが来る前は健康サンダルか技師装具士さんなど本格的なオーダーインソールくらいしか無かったように記憶しています。もちろん整形外科や専門で扱うところではその他ブランドも多々ありましたが、一般的に買えるシューズやサンダルでアーチサポートという価値観を広めたのは大きな功績だと思います。それに敬意を表して1つ目の紹介はビルケンにしました。ちなみに今回紹介するのは私(筆者)が人生2回目に購入したハーフインソールです。(1個目はダイナゲイトでした)

そのビルケンが発売したハーフインソールが今回紹介するBlue Foot Bed Spotsです。foot bed と謳うところにビルケンの意気込みを感じますね。※以前はほとんどに木や金型のソールが使われていたという背景もあるようです。


●アーチ

通常に近い高さです。

リムが深くそして長めにとってあり、内側・外側アーチをしっかり支えています。横アーチも十分です。

●ヒールカップ:深くしっかりしています

●アッパー:シルクが混ざった素材の布を使用しており高級感があり耐久性もあります。



●中敷き:天然コルクとラテックスを配合。表示には軽くて柔軟性がある、とありますが横アーチから上のリブくらいで、全体はとくに柔軟性は感じず、逆に全体は剛性があり安定感を優先している気がします。

■重さ:49g この安定感から比べては軽いとは思いますが、最近はもっと薄くて軽いインソールも多々あります。

■値段:4000円前後 安くはないと思いますが、安い靴よりよっぽど長持ちします。

レビュー

安定感:◎

このインソールのキモだと思います。

深めのヒールカップと高いリムが抜群の安定感を生んでいます。

歩行時は幼児の一時期でない限り基本踵接地です。この踵の丸みが床に接触して支点を形成し、重心落下のエネルギーを前方のベクトルに変換させてくれる歩行の安定にとって重要な要素です。そしてこの踵は全員がまっすぐな訳ではなく、内側や外側に少し倒れていたり、踵の大きさもしっかりと育っていないケースもあります。

このような状況で踵の芯(ヒールカウンター)が弱いシューズを履いていると、踵が地面についてからの揺れ・ブレが強くなり、重心のエネルギーを正しく前方に伝えられません。その影響を抑えようと足先や膝などにも負担を与えてゆきます。

そのような時にこの深いヒールカップは有効と考えられています。また、高いリムが、幅広くアーチを支えてくれて、ホールド感は他のインソールにはないものだと感じます。

衝撃の吸収:〇

ソールは剛性がありながらも荷重がかかると静かにしずんで衝撃を吸収してくれています。

サイズ:〇

そして以外に、このサイズの多彩さがBirkenstockのシューズメーカとしての本気度がうかがえます。SMLなどではなく、1㎝ごとに子供から大人までしっかりカバーされています。また足幅も通常とナローサイズ(幅狭)があり、アーチ高もSportsとtraditionとで高さに差があります。ここまで展開しているのも多くはないと思います。

フィット感:〇 

これは当然ですが、アーチの高さには個人差があるので、オーダーインソールでない限り◎は難しいので、〇は十分な結果だと思います。

重さ:△

特に重いという訳ではありませんが、近年はその他のインソールがとても軽量化されており、比較して思いというくらいで普通に使うは全く問題ありません。歩行にとってはむしろ多少の重さがあったほうが良い場合もありますので。ただ長距離のランニングなどでは負担になるかも知れません。

使いやすさ:〇

普通にどのシューズでも入れられますが、底の浅いシューズにはやや不向きです。ですが前述した通り剛性の弱い靴ではとても安定感をサポートしてくれるので、〇で十分です。




■お勧めのケース

普通のシューズならほとんど使用できます。下の写真の様に、ヒールカウンター(月型芯)と呼ばれる踵を保護する芯がありますが、この強度が弱いシューズ(または短かい)を履く場合は特にこのインソールの特性が生かされると思います。※私が好きな靴の一つでTOMSがありますが、この靴もヒールカウンターの剛性が弱いです。

私はTOMSの様なシューズやビジネスシューズに使用しています。脱いでも表地がレーヨンでドレス感があります。
また、先にも上げましたが、踵が小さかったり内外に傾斜がある方もお勧めです。ただ、これはなかなかご自分では分からないと思いますので、信頼ある専門家にご相談ください。

■あまりお勧めしないケース

ヒールやリムが高いため、間口が広く浅いシューズにはあまり向かないかもしれません。またあまりに偏平足(アーチ高が低い)の方には、剛性が高いために初めは痛みが出る可能性もあります。ただサイズによってアーチ高も変わりますので、店頭で相談しながらご自分に合うものを選ぶと良いでしょう。


如何でしたでしょうか?

最初でしたので、オーソドックスな感想になってしまっていたかもしれません。このインソールに限らず、タイミングを見てインソールによって起こる歩行の変化などもご紹介出来たらと思います。

注意!!

足や股関節などに問題がある方は、先ずは整形や治療院などでその箇所自体の問題ケアをすると同時に、オーダーメイドのシューズやインソールを作成する専門家などにそうだんすることをお勧めします。

Foot Wellness Labo  南

Foot Wellness Labo

足の健康に関する様々な情報をお届けするサイトです。 フットウェア・グッズ、足の障害やセルフケアなどの予防から、また足に関する各種サロンやインソール作成、鍼灸などの専門的な情報まで、身体に関わるプロの視点からご紹介してゆきます。 (旧)足の健康を考える会主催

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